2023年にマリオット・バケーション・クラブ(MVC)の権利を契約してから数年が経過しました。最新の高級ホテルが次々と誕生する中で、色々なホテルに泊まってきた経験の中で、「本当に購入してよかったのだろうか?」「ホテルステイの方が満足度が高いのでは?」と疑問を感じる場面が増えてきました。
最近では、「マリオット・エグゼクティブ・アパートメント」をはじめとするキッチン付きのホテルやコンドミニアムも増えてきています。
リゾート感はMVCの方がもちろん上なのですが、キッチン付きのコンドミニアムは、「タイムシェアや別荘の専売特許ではなかったのか!?」と、もやもや感を感じることが多い今日この頃です。
MVCとホテルを比較してみたいのですが、ザ・リッツ・カールトンやJWマリオットのような超高級ラグジュアリー帯は、頭1つ飛び抜けていて比較の対象にはならないので、ここでは対象外とします。同価格帯・同じプレミアムカテゴリである「シェラトン」や「マリオット・ホテル」といった標準的なフルサービスホテルと比較することで、MVCの構造的な使いづらさやデメリットが浮き彫りになります。
今回は、契約前の方が後悔のないように、実際に所有して見えてきた「ホテルとMVCの決定的な違い」「予約難度と管理費のリアル」、そして「将来の出口戦略」について客観的に解説します。
1. 比較で分かる!シェラトン・マリオットホテル vs MVCの違い
MVCは「別荘(コンドミニアム)をシェアする」という設計思想のため、通常のホテルとはサービスや利用条件が大きく異なります。
シェラトン・マリオットホテルとMVCの機能比較
| 比較項目 | シェラトン / マリオット (フルサービスホテル) | MVC(タイムシェア) |
| 主な滞在スタイル | ホテルステイ(30〜45㎡・ベッドメイン) | コンドミニアム(1〜2ベッドルーム・フルキッチン付) |
| サービス形態 | フルサービス(毎日清掃・ターンダウン・コンシェルジュ) | セルフメイン(滞在中清掃なし・最低限のタオル交換)※ |
| エリート特典 | ラウンジ利用・無料朝食・部屋のUPG | 特典適用外(クラブラウンジ・朝食なし) |
| チェックイン/アウト | 15:00 CI / 12:00 CO(レイト最大16:00) | 16:00 CI / 10:00 CO(延長不可、有償なし) |
| 費用構造 | 宿泊ごとの都度払い(変動費) | 初期購入費 + 毎年の固定管理費 |
| 予約の柔軟性 | 直前予約・変更・キャンセルが容易 | 10ヶ月〜1年前の計画必須(コオリナは激戦) |
ターンダウンの有無はホテルによって異なります。
そもそも、マリオットバケーションクラブなどタイムシェアのコンセプトは、「暮らすように滞在する」なので、比較する事自体、お門違いなのですが、それを踏まえた上で敢えて書かせて頂きます。
2. 所有して実感したMVCの4つの不満・デメリット
同等クラスのフルサービスホテル(シェラトンやマリオット)と比較した際、特にストレスを感じやすいのが以下の3点です。
特に③は説明会では絶対に話してくれない点なので、理解した上での契約が必要です。
① 滞在時間の短さ(CI 16:00 / CO 10:00)
シェラトン等のマリオット系ホテルであれば15:00チェックイン・12:00(または11:00)チェックアウトが基本で、Marriott Bonvoyのエリート特典(プラチナ以上など)があれば、最大16:00まで滞在を延長できます。
一方、MVCは広い客室やキッチンの清掃時間を確保するため、16:00 CI / 10:00 COが一律で厳密に適用されます。有料のレイトチェックアウト制度やアーリーチェックインのオプションも用意されていないため、最終日の朝は早々に荷物をまとめて慌ただしく出発しなければなりません。
なので、10時のチェックアウトに合わせた旅行プランを組まなければいけません。
朝の1時間はやっぱ大きいよ~。せめて、11時だったらなぁ…。( ノД`)シクシク…
もちろん、プールなどの共用施設は利用可能なのですが、この滞在時間の短さは、僕の中で意外とネックになっています。有償でもいいからせめて11時とか12時チェックアウトを導入してほしいと思います。
② クラブラウンジやエリート特典はなし
シェラトンやマリオット・ホテルでは、エリートステータスを活用することでクラブラウンジでの朝食やカクテルタイムを無料で楽しめます。
部屋の清掃も毎日入り、至れり尽くせりに近いサービスです。
一方、MVCは「部屋で家族と過ごす」「キッチンで自炊する」ことが前提の施設であるため、ホテルステータスによる朝食無料やラウンジ特典の対象外です。基本、セルフサービスなので、ホテルならではの手厚いおもてなしやお得感を期待すると物足りなさを感じます。
比較こそ説明されませんが、清掃については契約時にも説明があるはずです。
ただし、バリ島やバンコクなど、アジアパシフィックのMVCは、清掃が毎日入り、フルサービスに近い形です。バリ島のヌサドゥアガーデンズではウェルカムドリンクを提供してくれたり、プーケットのマイカオビーチクラブでは、プールで遊んでいたら、フルーツを提供してくれたりと、接客サービスは非常に素晴らしいです。
また、ハワイやアメリカ本土などは、有償で部屋の清掃サービスを受けることができます。
有償となっているのは、年間維持費を抑えるためなんだそうです。なるほど、それなら、納得ですね。
ちなみにハワイはMVCだけでなくホテルも、丁寧というよりもカジュアルスタイルですね。
③ コオリナなどの人気リゾートの予約難度と商業レンタル問題
僕の中では「コオリナ問題」と位置付けているのですが、これは説明会では絶対に話してくれません。
実は、コオリナなどの人気リゾートは、10ヶ月〜1年前の予約開始タイミングでも枠が埋まるほど、特に週末の予約は超激戦となっているのです。
近年は、不使用ポイントや所有枠を外部委託会社(KoalaやVRBOなど)またはマリオット側で第三者に有料レンタル(再販)する運用という形が増えています。その結果、自分達が泊まりたいという個人オーナーがなかなか予約を取れず、外部の予約市場に部屋が出回っているという本末転倒な現象が起きており、オーナーの不満の要因となっています。
「泊まりたい日の予約が取れないのに、なんで有償だとたくさん出ているんだ?」と思ったことはありませんか?これがその理由なんです。
なんてったって、ハワイだとあのコオリナで契約するんですから、それを見せられて、夢と胸を膨らませて契約して、「いざ、泊まるぞー!」って時に満室だらけだったら、そりゃ神様も仏様もご立腹ですよ!って話です。
僕はコオリナにこだわりはないから、気にしないんですけどね。
「毎年、コオリナに泊まれる」と夢見ている人は、その現実を突きつけられます。なので、10ヶ月~1年くらいの相当早めの予約が必要となります。(直前キャンセルなども出ることはあります)
④ハワイは宿泊税が別途掛かる
これは不満やデメリットと言うより、見落としてしまう点です。
ハワイ州は、1987年に宿泊税が導入されました。当初は宿泊費の5%でしたが、2018年に10.5%に引き上げ、加えて2021年に最大3%の地方宿泊税が加算、2026年にはグリーンフィーと言われる環境保全税としてさらに0.75%が加算されました。全て合わせると約14%の税金です。
ホテル宿泊の場合、この税金が宿泊費にプラスされた形での料金表示となりますが、MVCでは後払いとなります。ちなみにこの税金の金額は各リゾートと部屋のタイプ別に固定で設定されています。いくら掛かるのかは記載がないので、気になる人は事前にデスクに問い合わせしましょう。
安くて1泊5.63$(ウェスティン・カアナパリ・オーシャンリゾート・ヴィラ・ノース/スタジオルーム)、高くて1泊30.85$(マウイオーシャンクラブ/1ベッドルーム)でした。(いずれも2026年1月利用)

ぬぉっ!こうして見ると、3泊で92.55$(約14,500円)も取られてるじゃんかよ~😲
ホテルでは掛かるリゾートフィーが掛からないのが、せめてもの救いなのか…?
3. 年々上がる管理費と「将来の出口戦略」のリアル
MVCを維持する上で避けて通れないのが、毎年発生する「年間維持費(管理費)」です。
初期費用は3年くらいの分割ですが、初期費用の支払いが終わっても、永年続きます。
ただし、アジアパシフィックは年間維持費も付与ポイントも、2058年までの期限付きとなっています。
年間維持費(管理費)の上昇傾向
人件費や損害保険料の高騰、インフレの影響を受け、タイムシェアの管理費は年間3〜6%程度のペースで上昇しています。
仮に現在の年間維持費が2,000ドル(約30万円)の場合、年4%の上昇が続けば、10年後には約2,960ドル(約44.4万円)20年後には約4,382ドル(約65.7万円)に達します。(1$=150円計算)
ローン完済後も管理費の上昇は永続するため、固定費としての負担感は年々重くなります。
ただし、物価上昇と比例して、ホテル料金も同等に上がっていくので、僕はさほど気にしていません。
これ、気になる人、きちんと日本と海外の違いを理解して下さい。日本はコロナ明け以降、ようやく物価上昇に転じてきましたが、それまで長いデフレが続いていた特殊な国でした。これ理解できない人、契約しない方がいいと思います。
将来手放す際(売却・放棄)の現実
「不要になったら高く売ればいい」と考えがちですが、それは以前の不動産所有形式時代のお話です。現在のポイント制タイムシェア(MVCポイント)はリセール市場での売却が極めて困難です。かつての「週単位(1週間)の固定週・浮動週」という不動産所有権型とは異なり、ポイント権利そのものの二次流通市場はほぼ確立されていません。手放す際の主な選択肢と、現在の厳しい実態は以下の通りです。
マリオット公式買取・引き取り(Exit Program): ローン完済が条件です。最も安心ですが、買い取り価格は極めて低い(または実質無償引き取り)となり、購入資金の回収は期待できません。
リセール業者(仲介売却): 昔の契約形態(週単位の権利)であれば専門業者を通じたリセールが可能ですが、今現在の「ポイント制」になってからはリセール業者での売却(仲介)の取り扱いが基本的にできません。そのため、市場で売却して現金化するという選択肢自体が閉ざされているのが実情です。
個人間譲渡: ポイント制の権利は、マリオットの規約(プログラム・ルール)により、第三者への有償・無償の譲渡が厳しく制限されています。日本人同士であっても、友人やネットで知り合った赤の他人に「ポイント会員の権利そのもの」を譲り渡すことは原則として認められません。ただし、親族間(会員の配偶者、子供、両親など)への名義変更・譲渡は認められています。コオリナでの契約時に「資産として子どもに相続ができる」という説明を受け、それはMVCの魅力の1つに感じました。
アジアパシフィックでの契約は、2058年までの期限付きで相続不可です。
4. まとめ:MVCに向いている人・ホテルステイに切り替えるべき人
シェラトンやマリオット・ホテル等のフルサービスホテルと比較した結果、それぞれの向き・不向きは次のように整理できます。
MVCの所有が向いている人
- 家族・大人数・2~3世代で1つの広い部屋に泊まりたい方
- 現地のスーパーで買い出しをし、BBQ・自炊や洗濯をしながら「暮らすように過ごす」形を取りたい方(ハワイでは出費を抑えることができます)
- 1年以上前から計画的に旅行を決められる方(特にコオリナ利用時)
シェラトン等のホテル利用をすべき人
- 至れり尽くせりのサービスを受けたい方
- クラブラウンジや朝食、レイトチェックアウトなどのエリート特典を満喫したい方
- 予約のストレスなく、直前でも柔軟に旅行計画を立てたい方
- 将来、MVCを利用し続けることができるか不安な方(子供の成長、収入減、病気、離婚など)
- 使わない年もあるのに、毎年上がる固定管理費(数十万円)を払い続けることに疑問を感じている方
MVCには「圧倒的な部屋の広さとプライベート感」という明確な強みがある一方、「サービスの利便性」「滞在時間のゆとり」「運用の柔軟性」においてはシェラトン等のフルサービスホテルに軍配が上がります。
それでもMVCが魅力的な理由
色々とマイナス面を述べましたが、それでもこうやって整理してみると、マリオットバケーションクラブは、ホテルにはない魅力がいっぱいです✨
こんな豪快なステーキのバーベキュー、マリオット系のホテルでは、ほぼ絶対にできません!



MVCは、期限付きのポイントを所有していることで、「じゃあ、また旅行に行こうか!」と背中を後押してくれます。
そして、それは、家族の絆を強くし、心と生活を豊かにしてくれます。
旅は生活に必ずしも必要なものではないので、忙しい日々を送っていると、後回しになることも多々あります。
でも、マリオットバケーションクラブを所有していれば、旅行が毎年のルーティンに組み込まれます。
僕はブランド物などの贅沢品を買うんなら、旅に投資したいと思っています。とは言え、飛行機代はマイルやLCCなんですけどね (^^;
2027年2月には、バンコク→プーケット→カオラックと、タイのマリオットホテルとMVC9泊10日ホッピング旅行に行く予定です。
これ、MVCに入ってなかったら、このタイ旅行自体、きっとなかったかもしれません。


プーケットのマイカオビーチクラブは2023年に行きましたが、プーケットビーチクラブ、カオラック、バンコクのMVCは初めてなので楽しみです (^^)
マイカオビーチクラブの記事はこちらです。

子供が大きくなると、4人家族だとホテルは2部屋予約したり、スイートルームが必要となります。
でも、MVCは一部を除いて、基本的にキッチン付きのスイートルームですから、その都度旅費に頭を悩ませる必要もありません✨
現在、キッチン付きのホテルや安価なデザインホテルなど、多種多様なホテルが増えてきているのは事実です。現在、そして将来のご自身のライフスタイルや旅の目的に合わせて、MVCを所有するのか、ホテルステイで旅の選択肢を増やすのか、冷静に見極める時期に来ていると言えます。
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